電脳奇人Zuuboがもうなんだかわからない現実とか妄想とかを邪念まみれで書き散らすカオスなブログ
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久々の読書感想文は読んでからちょっと間が空いてしまったけれどもコチラ!
「新世界より」 著・貴志祐介 ドヴォルザークの楽曲よりタイトルがつけられているこの作品。 現代からおよそ千年先の未来、人は「呪力」と呼ばれる超自然的な力、いわゆるサイコキネシス能力を獲得。 その能力を使い自然と調和しながら暮らしていた。 人々は八丁標(はっちょうじめ)と呼ばれる注連縄で囲われた世界の中だけで暮らし、八丁標の外には人間人並みの知能を持つ哺乳類「バケネズミ」や、恐ろしい「悪鬼」、「業魔」と呼ばれる怪物がいると御伽噺で教えられて育ってきた。 主人公・渡辺早季は八丁標の中でのどかで平和な日常を過ごしてきた。 だが、年を経るにつれ自分達の置かれた環境への違和感や歪みに気づいて行く。 様々な事件を経て自分たちを取り巻く世界の真の世界の姿を知る時、早季はそこに人間の贖いきれない業の深さを見ることになる。 と、まあネタバレしない程度にあらすじを書くとこんなところですか。 まあ、人間ってのはつくづく罪深い生き物だなと思ってしまうようなお話です。 世界設定などからファンタジーものっぽい印象も受けますが、暮らしや町並み、生態系の描写が精緻で実にリアリティを持って描かれているのでファンタジーという感じではないです。 新しい力を持ってしまったが故に強さを弱さを拡大させていった人類の未来。 繰り返される血の歴史。 それでも人は前を向いて歩いて行かなければならない。 その先でまた同じ過ちを繰り返しながら、いつか成長出来る時を信じて。 テキスト量の割りに一息に読みきってしまいました。 今年読んだ本の中では一番万人にオススメできるタイプの本でした。 夏ももうすぐ終って秋間近。 夜長を読書で過ごす方にはちょうど良い感じですよ。 ちなみにタイトルからのリンクは上下巻のハードカバーですが、一冊にまとめた新書版出てますので、そっちの方が手は出しやすいかと。 興味がある向きは一読してみてはいかがか? PR |
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